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【ヒット商品連発出来る!?】アンケート作成のコツをご紹介

集客施策のヒントが得られるアンケート作成法

この記事はこんな方にオススメです。

  • アンケートで失敗した経験がある
  • アンケート作成に時間をかけられない
  • アンケートの回答項目に悩んでいる

ビジネスの基本は「お客様目線です。

あのジェフベゾスも「地球上で最も顧客中心の会社」がAmazonのビジョンだと語るように、常に「顧客目線」を掲げています。

顧客視点というとなんだか難しそうなイメージですが、言い換えると「お客様の気持ちに寄り添う」ということです。

つまりお客様の声を大切にして、サービス・商品の改善をしていく、これが顧客視点です。

そこでパッと思いつくのが、アンケートですね。

でもアンケートでこんな経験はありませんか?

  • 望んだ回答が得られなかった
  • 実施しただけでサービス改善に活かせなかった
  • ただの愚痴を吐かれて終わってしまった

せっかく時間をかけて作成するなら、有意義なものにしたいですよね。

そこで今回は「アンケートの作成のコツ」についてご紹介します。

その中でも回答項目の作り方」に焦点を当ててご紹介します。

今回の記事を参考にアンケートを作成することで、ヒット商品やイノベーティブな集客施策を実施するヒントが得ることができるかも!

それでは楽しんで行きましょう!

 

 

 

 

回答項目を作成するコツ

いざ、アンケートを作成しようと思ってもどんな回答項目にすればよいか悩んでしまいますよね。

適切な回答項目は実施目的によって千差万別ですが、考え方のコツを整理すると以下の4つになります。

回答結果を有益なものにするために、ぜひ参考にしてみてください。

  1. 実施目的に合致した項目にする
  2. 「分析の視点」に用いる項目を組み込む
  3. 消費者の購買行動に関するメンタルモデルを参考にする
  4. 調査仮説を項目に落とし込む

 

実施目的に合致した項目にする

まずは目的との整合性を意識しましょう。

どんな時でも実施目的を意識し「なんのためにこの調査を実施するのか?」これを常に念頭におきましょう。

調査項目を考える時、知的好奇心が刺激されて「あれも聴きたい、これも聴きたい」病が発生してしまいがちです。

それに気づかず調査項目を考え続けていると、聴きたい項目が何十個も出てきます。

そういう時ほど、ほぼ間違いなく不必要な項目が紛れ込んでいるものです。

「その項目は本当に必要か?」「調査目的にかなっているか?」を常にチェックしましょう。

せっかくの時間と労力をかけて実施する調査だからこそ、実施後に有益なものとなるよう目的を踏まえて設計しましょう。

 

「分析の視点」に用いる項目を組み込む

データ収集終了後に活用する分析視点を組み込むことも重要です。

  • 回答結果をどのように次回アクションに活かしたいか?
  • そしてその際の意思決定に必要な分析は何か?

これらの視点を調査項目に組み込むということです。

分析の基本は「何と何を比較するか?」です。

例えば以下のようなイメージです。

<例1>

来店頻度が高まるにつれて満足度が高くなる」という分析をしたいのであれば、”初回来店時期やサービス満足度”の項目を追加する

<例2>

忙しい人ほど来店頻度が高まる」という分析をしたいのであれば、

忙しさを可視化するための項目(労働時間、休日日数、共働き)”を追加する

上記のように〇〇知りたいから、それが分かる〇〇の指標を入れる

これを意識しましょう!

 

消費行動に関するメンタルモデルを参考にする

消費者の購買行動を把握するためのメンタルモデルは多々あるのですが、そのメンタルモデルから調査項目を導き出す方法です。

メンタルモデルとは「世の中の事象や人間の行動を仮説的に説明するための考え方」で消費者の購買行動の流れを捉えるのに役立つ考え方です。

”メンタルモデル”と聞くと、なんだか難しいそうですが、言葉の意味が分かると非常に便利な考え方です。

ぜひ拒否反応を示さず、読み進めてくださいね!

ここでは代表的なものを3つご紹介します。

AIDMA

AIDMAは最もベーシックなメンタルモデルの一つで「Attention、Interest、Desire、Memory、Action」それぞれの頭文字をとって”アイドマ”と呼ばれます。

このAIDMAでは、消費者は以下の購買プロセスを辿ると考えています。

  1. 商品・サービスの存在を知る(Attention)
  2. 興味・関心を持つ(Interest)
  3. 欲しいと思う(Desire)
  4. 商品が記憶に留まる(Memory)
  5. 購入する(Action)

 

 

AISAS®️

AISASは電通が提唱した概念です。

考え方は、AIDMAをベースにインターネットが普及した現代を加味しており”アイサス”と呼ばれます。

AISASが考える購買プロセスは以下です。

  1. 商品・サービスの存在を知る(Attention)
  2. 興味・関心を持つ(Interest)
  3. 検索で情報収集する(Search)
  4. 購入する(Action)
  5. 共有する(Share)

AISASでは購買プロセスを購入で完結せず、共有まで含めて考えている点が特徴です。

最近よく聞く”インスタ映え”という言葉があります。

これはフォトジェニックな写真は、写真映えするという意味です。

Instagramを筆頭に消費者が写真を用いてコミュニケーションをすることが一般的になったことを受けて活用されるようになった言葉です。

これよって、サービスを提供する側はフォトジェニックかどうかに気を遣う必要が出てきました。

製品パッケージや形状はもちろん、演出も可能な限り、”映え”を意識することが他社のと差別化に繋がります。

商品のその後までを考慮したメンタルモデルが”AISAS”です。

 

AISCEAS

この考え方が最も皆さんの日常的な購買行動に近いかもしれません。

AISASよりも購買プロセスを詳細に分解した考え方で、「アイセアス」もしくは「アイシーズ」と呼びます。

AISCEASが考える購買プロセスは以下です。

  1. 商品・サービスの存在を知る(Attention)
  2. 興味・関心を持つ(Interest)
  3. 検索で情報収集する(Search)
  4. 商品を比較検討する(Comparison)
  5. 購入先を検討する(Examination)
  6. 購入する(Action)
  7. 共有する(Share)

AISCEASは、元々は商品単価が高く、購入までにじっくり検討が必要な自動車や住宅に適している考え方とされていました。

しかし近年では比較サイトやECサイトのレコメンド機能の進化によって、比較検討がしやすくなったこともあり、現代に最も適したメンタルモデルとなっています。

 

そこで以下にAISCEASをもとにした調査項目の具体例をご紹介します。

メンタルモデルの活用イメージを深める一助となれば幸いです。

A:Attention 質問例:あなたは〇〇を何から見聞きして知りましたか?

選択肢例:TVCM、インターネット広告、雑誌、SNS、知人、 など

I:Interest 質問例:あなたは〇〇に興味関心を持ちましたか?

選択肢例:興味を持った、少し興味を持った、どちらとも言えない、あまり興味を持たなかった、興味を持たなかった

S:Search 質問例①:あなたは〇〇に関して情報検索を行いましたか?

選択肢例:情報検索をした/情報検索をしていない

質問例②:情報検索をする際に用いた媒体はなんですか?

選択肢例:Instagram、Facebook、Twitter、Tiktok、Goolge検索、 など

C:Comparison 質問例:あなたは〇〇を購入する際にどのような商品と比較検討をしましたか?

選択肢例:競合商品A、競合商品B、競合商品C

E:Examination 質問例:あなたは〇〇を購入する際にどのような点を重視しましたか?

選択肢例:価格、デザイン、性能、味 など

A:Action 質問例:あなたは〇〇を購入しましたか?

選択肢例:購入した/購入していない

質問例:購入の決め手になったポイントはなんですか?

選択肢例:価格、デザイン、性能、味、など

質問例①:あなたは〇〇を購入して満足していますか?

選択肢例:満足している、まぁ満足している、どちらとも言えない、あまり満足していない、満足していない

質問例②:また満足/不満足の理由を教えてください(自由記述)

S:Share 質問例:この商品・サービスを友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?

選択肢例:推奨度を1〜10でご回答ください。

仮説を項目に落とし込む

最後の工程は仮説を立て、それを立証するための項目を織り込むことです。

”仮説なんて大層な”と思った方もいらっしゃるかもしれません。

でも実は皆さん無意識のうちに仮説を立てて、生活しています。

それをしっかりと認識して、アンケートにも活用することでグッと質の高いアンケートが出来上がります。

仮説と一口に言っても分類すると、現状仮説と戦略仮説に分けられます。

現状仮説は、現在はこのような実態になっているのではないか?という仮説

戦略仮説は、このような戦略・施策を実行すれば有効ではないか?という仮説

 

例えばあなたが、ウィスキーのマーケティング担当者でターゲット拡大のため、女性のアルコール飲用実態を把握したいと思ったとき、以下のような仮説が考えれらます

現状仮説の例

  • 一番飲まれているアルコールはおそらくワインだが、以前よりビールや焼酎を飲む女性は増えているのではないか?
  • ワインは日持ちしないから、結局ボトルを開けるしかないことに悩んでいるのではないか?
  • レストランやバーでの飲酒より、1人で家飲みの頻度は増えているのではないか?

戦略仮説の例

  • ビールや焼酎飲用者に対して、ハイボールの爽快感が伝われば、トライアル意向が高まるのではないか?
  • ウィスキーは海鮮ども日持ちするので、コスパの訴求は女性にも刺さるのではないか?
  • 家飲み需要を取り込むために、インテリアとして飾っておける女性ウケするボトルがウィスキーにもあると良いのではないか?

このような仮説を立て、その仮説を立証するための項目を織り込むことで、調査後の集客施策が立てやすくなります。

 

ここで参考までに「ルンバ」で使用された仮説をもとにしたアンケート項目の事例をご紹介します。

調査目的 ルンバは発売依頼、お掃除ロボットシェアNo.1で市場を牽引し続けており2016年10月末で販売台数が200万台を超えたという。この好調要因を把握したい。

【現状仮説をもとにした項目設定】

調査項目 調査仮説(現状仮説)
未婚者、同居人数 既婚者のみならず、単身者にも購入されているのではないか?
職業、同居人の職業、子供の有無、家事に使える時間 共働き世帯が増えていることによって、掃除機をかける時間を取れない世帯が増えいているのではないか。したがって忙しい世帯の需要が増えているのではないか。
購入検討のきっかけ(知人も薦めを選択肢に含める) 購入検討のきっかけは実際に使っている知人の薦めが最も多いのではないか?
利用満足度、以前の利用掃除機と価格帯 低価格帯の掃除機からの切り替え者は満足度が高いのではないか?

【戦略仮説をもとにした項目設定】

調査項目 調査仮説(戦略仮説)
購入意向 カラーバリエーションを増やせば、女性の購入意欲が高まるのではないか?
購入理由(店頭実演を選択肢に含める) 店頭実演でダイニングテーブルを増やせば女性の購入意向が高まるのではないか?
吸引機能の満足度 ゴミの吸引結果を可視化できれば、使用後の満足度がより高まるのではないか?
年収 Pepperのような対話型の人工知能型ロボット掃除機は、富裕層に支持されているのではないか?

 

経験則にはなりますが、行き当たりばったりで調査を実施してしまうと、結果が何を示すものなのかが不明瞭となり、結局意味なかったね…となりがちです。

ぜひ事前に仮説を立て、調査結果をより有意義なものしてくださいね!

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本日はアンケート作成時の回答項目」に焦点を当ててご紹介しました。

少し専門的な内容も含まれており、とっつきにくさを感じた方も多いかもしれませんが、

まずは具体例をご自身の消費品やサービスに置き換えて考えてみるのをおすすめします。

アンケート結果をもとにした集客施策は、非常に有効です。

ぜひ集客にお悩みの際は、打開策の一つとしてアンケートを活用してみてください。

その際に本記事の内容が少しでもお役に立てればとても嬉しいです。

 

またアンケートを実施する際はLINE公式アカウントの「リサーチ機能」がオススメです。

リサーチ機能については以下でご紹介しているので、ぜひこちらもご覧ください。

本記事の内容はすべて「プロが教える マーケティングリサーチとデータ分析の基本(著者:中野崇、出版:すばる舎)」より抜粋しております。