この記事はこんな方にオススメです。
- LINE集客に力を入れていきたい
- 集客効果を改善したい
- 分析に苦手意識がある
Webマーケティングにおいて最も大切なのが分析による改善です。
分析機能を駆使して、配信を振り返り、効果の良し悪しの要因を追求し、再現性を担保することが集客の効率化に繋がるからです。
LINE公式アカウントを活用した集客においてもこれは例外ではなく、日々の配信の分析&改善が効果的な集客には不可欠になります。
しかし、実際のところ分析と聞くとなんだか難しそうで拒否反応を示してしまう方が多いのでは無いでしょうか?
私はこれまで年間配信予算15億円、総友達数2,600万人超のマンモスアカウントを始め、大企業のLINE公式アカウントを10以上運用に携わってきました。
今回はこれまでの経験をもとに初心者の方々にも分かりやすいように
- LINE公式アカウントの分析機能の全体像
- 抑えるべきたった3つの項目
をご紹介します。
今回の記事を読むだけで、分析嫌いから開放され、むしろ分析画面を見るのが楽しくなることでしょう!
なぜ分析が必要なのか?
LINE公式アカウントの分析機能についてご紹介する前に、まずは分析の必要性についてご説明します。
分析機能を活用するのは本格的に運用をしているプロだけでしょっと思っている方も多いのではないでしょうか?
しかしLINE公式アカウントを活用した集客を行っている全ての方に、分析は必要です。
分析をすることで得られるメリットは大きく2つです。
- ユーザーのニーズが把握出来る
- 集客効果が分かる
それぞれについて詳しくご説明します。
ユーザーのニーズが把握出来る
分析を通じて得られるメリットの1つ目は「ユーザーのニーズが把握出来る」という点です。
メッセージ配信の最大の目的はユーザーに購入や予約といった消費行動を起こしてもらうことです。
そのためにはまずアカウントに興味を持ってもらい、配信を定期的に見てもらう必要があります。
そのためには、ユーザーが何に興味を持っていて、どんな内容が消費行動に繋がりやすいのか?を知る必要があります。
そこで頼りになるのが分析機能です。
なぜならユーザーが興味のある内容や、消費行動に繋がりやすい内容かどうかが全て数字で把握することが出来るからです。
ユーザーはとっても正直で興味のある内容はしっかり確認する一方で、興味のない内容には見向きもしません。
それらが数字は、顕著に現れます。
このように配信内容を数字で評価することで、ユーザーのニーズを把握することが出来ます。
集客効果が分かる
2つ目のメリットは「集客効果が分かる」ことです。
LINE運用の目的は売上UPだという方が大半だと思います。
日々の配信がしっかりと収益に繋がっているのかを知るために分析機能が欠かせません。
それは理由は1つ目のメリットでもご説明したとおり、配信における全ての情報が数字で知ることが出来るからです。
例えばある配信が、何人のユーザーに見られていて、その中の何人が予約ページにアクセスして何人が実際に予約したのかが分析画面を通じて知ることが出来ます。
その配信から予約に繋がった人数が分かれば、いくらの収益に繋がったのかが分かり、配信による集客効果を把握することが出来ます。
このように分析を活用することで、LINE公式アカウント運用における集客効果を把握することが出来ます。
LINE公式アカウントの分析機能について
ここからはLINE公式アカウントの分析機能について詳しくご紹介します。
LINE公式アカウントの分析機能では、以下の10個の項目を確認することが可能です。
- ダッシュボード
- 友だち
- メッセージ通数/メッセージ配信
- ステップ配信
- チャット
- タイムライン
- クーポン
- 予約
- ショップカード
- プロフィール
それぞれ項目について詳しくご紹介します。
ダッシュボード
ダッシュボードはあなたのLINE公式アカウントの主要な統計情報を確認することができる機能です。
例えるなら、健康診断の表紙といったところでしょうか。
右上の「7日間/30日間」を切り変えることで、集計したい期間を選択できます。
友だち
友だちの項目では、友だちの追加数やターゲットリーチ、ブロック数などを確認することができます。
ターゲットリーチは、友だち数からブロック数を引いたメッセージを配信可能なユーザーの人数です。
※2017年 LINE for Businessアップデート情報より引用
友だちの項目では、概要の他に
- 属性
- 追加経路
とさらに詳しい数値を確認することが出来ます。
属性
※LINE for Businessより引用
属性では、ターゲットリーチの属性情報(性別・年齢・地域)を確認することができます。
属性情報を表示するには、20人以上のターゲットリーチが必要です。
追加経路
※LINE for Businessより引用
追加経路では、ユーザーが友だち追加した経路を確認をすることができます。
ユーザーの友だちの流入経路を把握することで友だち集め施策の効果を確認することができ、友だち集めの効率化に繋がります。
メッセージ通数/メッセージ配信
メッセージ通数
メッセージ通数は、すでに配信したメッセージ数です。
メッセージを配信した数や自動応答機能で応答した数、あいさつ文が送信された数を確認することができます。
メッセージ配信
メッセージ配信では、すでに配信したメッセージの統計情報を確認することができます。
表示項目設定は、分析したい項目を表示させてカスタムすることができます。
ステップ配信
ステップ配信では、ステップ配信の分析結果を確認することができます。
チャット
チャットでは「手動応答」「自動応答」の配信数を確認することができます。
手動応答
手動応答は、ユーザーと直接的にやりとりできる機能です。
ここでのチャットのやり取りはその他のユーザーには表示されないため個人チャットのようなフランクなやり取りが出来るのが特徴です。
手動応答の分析では、アクティブルーム、受信メッセージ、送信メッセージを確認することができます。
アクティブルームとは、チャットのやりとりがあったトークルームの総数です。
自動応答
自動応答は、ユーザーからのメッセージにあらかじめ設定したLINEメッセージを自動で返信する機能です。
自動応答の分析では、自動で返信した「応答メッセージ」の数を確認できます。
LINE VOOM(旧タイムライン)
※LINE for Businessより引用
LINE VOOMとは、2021年11月よりタイムラインに置き換わる形で搭載された新機能です。
主に動画を楽しむためのプラットフォームで、インスタグラムやTwitterのように気になるアカウントをフォローすることも可能です。
投稿は友だち以外にも閲覧されるため、LINE内で認知を広げることが可能です。
LINE VOOMの分析ダッシュボードでは、投稿の概要情報とフォロワーの人数などが表示され、選択した期間内の合計数値や過去の同期間と比べた増減率が表示されます。
投稿
※LINE for Businessより引用
選択した期間に作成した投稿が表示され、各投稿の実績を確認することが出来ます。
フォロワー
※LINE for Businessより引用
7日前と比較したフォロワーに関する情報を確認できます。
クーポン
クーポンでは、各クーポンの統計情報を確認することができます。
クーポンを選択すると詳細が表示され、クーポンを開封したユーザーの人数や、クーポンを使用したユーザーの人数を確認できます。
予約
※LINE for Businessより引用
予約では、LINE公式アカウントから店舗に予約した数や来店数などを確認することができます。
予約機能を使用する際は、予約サービスと連携する必要があります。
ショップカード
ショップカードは、ショップカードの利用情報を確認出来ます。
カードの発行数やポイント別に使用したユーザー数を確認することができます。
プロフィール
プロフィールでは、プロフィールが表示された回数や表示したユーザー数を確認することができます。
抑えるべき3つの項目
全ての項目を確認する必要は無い
ここまでLINE公式アカウントの分析機能で把握出来る項目についてご紹介しました。
おそらくたくさんの確認項目、たくさんの数字…やっぱり分析って難しそうと思われていると思います。
ご紹介した通り、分析機能ではLINE公式アカウントを運用している中で必要となるほとんど全ての項目についての情報を取得することが可能です。
巨額の広告費をかけ、LINE公式アカウントを網羅的に活用している大企業であれば全ての項目を分析する必要があります。
実際に私が担当していた企業との月次定例では、全ての項目についてのレポートを提出し、効果改善についての議論をしていました。
しかし、LINE公式アカウントを活用している大部分の飲食店や美容院・中小企業の方々の使用している機能は限定的であり、これら全ての項目を確認する必要はありません。
そこでここからは、そんな方々のためにLINE集客を行う上で最低限確認したいたった3つの項目をご紹介します。
LINE集客で抑えるべき3つの項目
大半の方々が実際に活用している機能はメッセージ配信機能です。
日々のメッセージ配信を通じて、購入・予約に繋げることを運用の目的として利用している方が多いです。
そのため分析機能においてもそれに関わる項目だけ確認すれば良いです。
メッセージ配信で売上を上げることは以下の簡単な式で表すことが出来ます。
「LINEの経由での売上」=「顧客単価」×「友だち数」×「反応率(開封率・クリック率)」
つまり上記の式を構成する以下の3つの項目だけを確認するだけで良いのです。
- 友だち数(ターゲットリーチ数)
- 開封率
- クリック率
それでは次からは具体的にそれらの項目が何を意味し、どのように評価・改善していけばよいのかについて詳しくご紹介します。
友だち数(ターゲットリーチ数)
まずは友だち数についてです。
友だち数は、「友だち」の項目から確認することが出来ます。
そしてその中でも「ターゲットリーチ数」に着目して下さい。
ターゲットリーチは、友だち数からブロック数を引いたメッセージを配信可能なユーザーの人数です。
※2017年 LINE for Businessアップデート情報より引用
LINE公式アカウントにおいて「友だち=見込み顧客」です。
既にあなたのサービスに興味・関心を持っている、もしくは一度利用したことがあるユーザーだからです。
その友だちの中でも実際にメッセージを届けることが出来るユーザーがターゲットリーチ数です。
見込み客が大いに越したことが無いのと同様、ターゲットリーチ数が多いほど1配信で得られる集客効果は大きくなります。
そのためターゲットリーチ数の変化を確認することはLINE集客においてとても大切です。
ターゲットリーチ数から分かること
友だち数が多いにも関わらず、ターゲットリーチ数が少ない場合にはブロックユーザーが多くなっている可能性があります。
総友だち数に対してブロック数が20〜30%を超えている場合、テコ入れが必要です。
その際は、日々のメッセージ配信の
- 配信頻度
- 配信内容
を見直しましょう。
配信頻度について
配信頻度のひとつの目安は「週1〜2回」です。。
コスモソリューションズ社の調査によるとユーザーがブロックする理由第一位が「通知が多い」ことであり、週3回を超えると通知が多いと感じるユーザー増加する傾向にあります。
このことから週1〜2回であれば不快に感じるユーザーが少ないと言えます。
もし過剰に配信している場合は、それがブロック数増加の要因の可能性が考えられます。
配信内容を吟味し、配信回数を抑えることで数値の改善が見込めるでしょう!
※「LINE公式アカウントがブロックされないための通知頻度は〇〇 モスコソリューションズ社がLINEの活用実態に関する調査を実施」より引用
配信内容について
配信内容を見直す際は「ユーザーにとって有益な情報か?」という視点で行いましょう。
全てのユーザーは何かしらのメリットを享受するためにあなたのアカウントに登録しています。
それはお得にサービスを受けられる・新メニューの情報が得られるなど様々です。
先ほど過度な配位はブロックに繋がるとご紹介しましたが、ブロックに繋がる要因の第二位は「期待した情報が得られない」ことです。
※「LINE公式アカウントがブロックされないための通知頻度は〇〇 モスコソリューションズ社がLINEの活用実態に関する調査を実施」より引用
LINE公式アカウントはユーザーにダイレクトに情報を届けられる反面、ユーザーにとって魅了的な情報でない場合、即ブロックに繋がってしまいます。
万人にとって魅力的な内容で配信することは難しいですし、配信内容に正解はありません。
しかし常に「ユーザーにとって有益な情報になっているか?」を自問自答することが成功の秘訣であり、情報発信の本質です。
ブロック数が多いなと感じた際は、一度立ち止まって配信内容を見返してみることをオススメします。
開封率
続いては「開封率」についてです。
開封率は「メッセージ配信」から確認することができます。
表示されていない場合は、表示項目設定から開封率の項目にチェックをいれてると確認出来ます。
開封率とは「配信が友だちにどれくらい見られたかを示す指標」です。
つまり「開封率が高い=ユーザーの興味・関心が高い内容」と言えます。
開封率から分かること
開封率の平均は60%と言われています。
つまり平均以上であればユーザーに有益な情報を提供出来ていると言えます。
一方で平均を下回る場合は対策が必要です。
ここでは開封率を高めるための方法を2つご紹介します。
トークルームテキストで興味を引く
一つ目の方法は「トークルームテキストで興味を引く」です。
トークリストとは、ユーザーがメッセージを受け取った際に全ての友だちとのメッセージ履歴が確認出来る画面です。
トークリストでは左から順にアイコン、アカウント名、トークルームテキスト、メッセージ到着時間、未読数が表示されています。
トークルームテキストでは、配信メッセージの冒頭の38文字、もしくはリッチメッセージのタイトルを表示しています。
ユーザーはメッセージを受け取った際に、このトークルームテキストを見て開封するか判断します。
つまりこのトークルームテキストはあなたのメッセージの大見出しに当たります。
そのため開封率を改善するためにはここに表示される38文字にこだわりましょう。
テキストメッセージの際は、冒頭の38文字、リッチメッセージやカードタイプメッセージ、リッチビデオメッセージの際は、作成時に設定できるタイトルの38文字を意識しましょう!
配信時間を見直す
2つ目の方法は「配信時間を見直す」ことです。
LINE公式アカウントは日本人にとっての生活インフラであり、友人や家族、会社の連絡などあらゆるコミュニケーションに活用されています。
その中で、ユーザーにとって公式アカウントからのメッセージ配信の優先度は低いです。
そのためあなたのメッセージはユーザーのトークリストの中でどんどん埋もれてしまいます。
どれだけ魅力的な配信内容であってもユーザーの目につかなければ意味がありません。
そこで意識したいのが「配信時間」です。
LINEの特性上、最新の通知はトークリスト内で上位に表示されます。
そのためユーザーがLINEをアクティブに活用している時間帯を狙って配信することでユーザーにメッセージを見てもらえる可能性が高まります。
ユーザーがLINEをアクティブに活用する時間帯はあなたのアカウントに登録しているユーザーの属性によって異なります。
そこで一つの目安として私がこれまで1000通以上配信してきた経験則から開封率が高まりやすい配信時間をご紹介します。
それは以下の時間帯です。
- 水〜日の8時台
- 月、土、日、祝の9時台
- 月、火、水、土、日、祝の20時台
- 土曜の19-21時台
開封率が平均よりも低い時は、上記の配信時間を元に試行錯誤してみることをオススメします!
クリック率
最後の項目は「クリック率」です。
クリック率とは、メッセージにリンクを設定した場合に「そのリンクがどれだけクリックされたかを示す指標」です。
多くの場合、メッセージのリンクには購入ページや予約ページへのリンクが設定されているため、ここのクリック率を高めることは購入・予約数の増加に直結します。
そのためメッセージ配信においてこのクリック率はとても重要な指標になります。
クリック率は一般的に友だち数に反比例し、友だちが多いほど低く、少ないほど高い傾向になります。
またクリック率はリンクを付与したメッセージ内容や、あなたの扱うサービスの単価によっても異なります。
そのためクリック率の平均はアカウント毎に異なるため一概に評価することは出来ません。
そこでここからは、クリック率を現状よりも改善するための方法をご紹介します。
ユーザーにとって魅力的な内容を提供する
これはターゲットリーチ数の改善でもご紹介した内容と重複してしまいますが、クリック率を改善するためにも重要になります。
ユーザーにとって「メッセージをクリックする=興味・関心が極めて高い」ということです。
つまり「もっと知りたい」もしくは「購入したい、サービスを受けたい」と思っていると言えます。
そう考えるとクリック率の改善においても、ユーザーの求める内容を提供することが重要になります。
日々の配信を通じて、どんな内容がユーザーの興味・関心が高いのかを検証し試行錯誤することでクリック率は確実に改善していきます。
地道な作業になりますが、近道はありません。
リッチメッセージを活用する
続いてご紹介する方法は「リッチメッセージの活用」です。
リッチメッセージとは、テキストや画像を一つのビジュアルにまとめることで、情報を分かりやすく伝えることができる機能で、「広告をメッセージとして配信する」とイメージしやすいかと思います。
※実際に私が制作したメッセージで掲載許可を頂いております。
リッチメッセージの活用はクリック率の改善に非常に効果的です。
それはリッチメッセージは一種の広告でありユーザーの目に止まりやすく、デザイン次第で訴求力を高めることが可能だからです。
ある調査ではリッチメッセージはテキストでの配信に対して、クリック率(=配信数に対するクリック率)が5倍になったというデータ※もあります。
※世界一わかりやすい LINE公式アカウントマスター養成講座より引用
普段のテキストメッセージを多様している場合は、同じ内容であってもリッチメッセージを活用することでクリック率を高めることが出来る可能性が大いにあります。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、
- LINE公式アカウントの分析機能の種類
- 確認すべき3つの項目
をご紹介しました。
ご紹介した通り、LINE公式アカウントには運用に関わるほぼ全ての数字を把握するための機能が備わっています。
それは本格的な運用を行う方にとっては心強い反面、そうではない方にとっては分析に抵抗感を示してしまう原因になってしまいます。
そんな方は、ぜひ今回ご紹介した3つの項目を意識して確認してみて下さい。
そこには配信効果を改善するためのヒントが詰まっていますよ!
今回の内容が皆さんがLINE公式アカウントについて少しでも興味をもつきっかけとなればとても嬉しいです。