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【信頼もお金も失う!?】配信事故を防ぐ「テスト配信」の重要性とは?

こんな悩みを抱えるLINEユーザーの方にぜひ読んで頂きたい内容です!
  • LINEの運用担当者の方
  • 安心・安全なアカウント運営をしたい方
  • とても心配性な方

実はLINE公式アカウントには、一度の配信で100万円以上の損失が発生する可能性がある。と聞いて信じられますか?

そんなバカな。と思う方もいらっしゃると思います。

しかしこれは実際に私が過去に経験した本当に怖い話です。

そしてこれはLINE公式アカウントの性質上、誰にでも起こり得ます。

そこで今回は、LINE運用に携わる方が必ず知っておくべき、配信事故のリスクとその対処法としてのテスト配信について詳しくご紹介します。

今回の記事を読むことで、運用でのリスクを最小限に抑え、安心・安全なアカウント運営が出来るようになります。

なぜテスト配信が大切なのか?

LINEに限らず、テスト配信は全ての広告媒体において重要です。

しかしLINEはとりわけテスト配信の重要性が高いです。
その理由は「一度配信したら取り消すことが出来ない」からです。

例えば、Instagramの投稿をイメージしてください。
投稿した後に、誤字脱字が見つかっても、編集機能で修正が可能ですよね?

しかしLINE公式アカウントのメッセージ配信では、送信取消し・編集を行うことはできません。

つまり、配信事故へのリスクが大きく、その痕跡がお客様のトーク画面に一生残る、ということです。

私が過去に担当した案件では、50万人に配信した内容が間違っており、お詫び配信も含めて約300万円の損失を出してしまった事例があります。

誤字脱字程度であれば、実質的な被害はありませんが、割引情報・キャンペーン内容の不備やお客様情報の誤記などは、売上獲得に影響があるだけでなく、お客様からの信頼を失うリスクもあります。

「配信の修正・取消しが出来ない」というのは、LINE公式アカウントを運用する上で絶対に忘れてはならないポイントです。

だからこそ、LINEではテスト配信によって、配信内容の確認を行う工程が非常に重要となっています。

配信事故の事例)セブンイレブン様

ここでセブンイレブン様で実際に発生した配信事故の事例をご紹介します。

2024年5月28日に発生し、同じ配信内容が1人のユーザーに複数回(私は3回)配信されてしまうという内容でした。

その後、お詫びの配信も行われました。

※セブン-イレブン・ジャパン様 LINE公式アカウントより引用

具体的な配信ターゲットは不明ですが、仮に全ての友だちに対して配信していたと仮定すると、本配信での損失額を概算すると以下となります。

  • 総友だち数:1,700万人
  • ターゲットリーチ数:680万人(ブロック率60%換算)
  • 1回あたりの配信費用:2,000万円(1通3円で概算)
  • 意図せぬ配信回数:3回(2回の余分な配信+お詫び配信1回)
  • 総損失額:6,000万円

広告予算が潤沢にあるセブン-イレブンであっても、仮にこれだけの損失が発生したとなると大きな痛手です。

またメッセージを受け取ったユーザーも、困惑し不信感を抱いた可能性も大いにあります。

実際にメッセージを受け取った際は、スパムメッセージかと思い、即ブロックをしました。

このようにLINEにおける配信事故は、アカウントの規模にかかわらず、大きなダメージとなります。

テスト配信の方法

さて、ここからはテスト配信の重要性を踏まえて、実際に配信事故を起こさないための対策をお伝えします。

LINE公式アカウントでのテスト配信の方法は大きく2つあります。

  1. テスト配信機能の活用
  2. テストアカウントの活用

詳細は後述しますが、それぞれのメリット・デメリットを以下となっております。

個人的には、❶テスト配信機能の活用がベストだと考えております。

メリット デメリット
テスト配信機能 ・標準搭載されており、ワンクリックでテスト配信可能 ・プッシュ通知テキストの内容が確認出来ない
テストアカウント ・実際の配信と同一環境で確認出来る ・新規アカウントの作成が必要
・フリープランの場合、配信通数上限がある(200通)
・テストアカウント上での配信設定が必要

❶テスト配信機能

テスト配信機能とは、LINE公式アカウントに標準搭載されている機能です。

下書きメッセージ内容の確認画面の「テスト配信」ボタンをクリックすると、テスト配信の設定画面へ遷移し、ワンクリックでテスト配信を行うことができます。

TestBroadcast -image01.png

LINEヤフー for Businessより引用

配信対象者について

このテスト配信機能の配信対象者は少しややこしく、当該アカウントへのログイン方法によって異なります。

A:「ビジネスアカウント」でログインしている場合

管理者および運用担当者のうち、LINE連携したアカウントのみ配信されます。


LINEヤフー for Businessより引用

B:「LINEアカウントでログイン」をしている場合

テスト配信先を「自分」または「すべての管理者と運用担当者」に選択可能です。


LINEヤフー for Businessより引用

テスト配信機能のメリット・デメリット

ここからは、テスト配信機能を活用するメリット・デメリットをご紹介します。

メリット❶:標準搭載で操作が簡単

1つ目のメリットは「操作が簡単」という点です。

下書き保存しているメッセージの確認画面の「テスト配信」をクリックするだけで、テスト配信が完了します。

TestBroadcast -image01.png

LINEヤフー for Businessより引用

後述しますが、テスト配信操作の簡単さは、テストアカウントの活用と比べると際立ちます。

デメリット❶:プッシュ通知テキストが見られない

テスト配信機能では、メッセージ受信時の通知テキストを確認することができません。

テスト配信機能を活用した際には、「テスト配信」というテキストが一番下の吹き出しに表示されます。

そのためトークルームリスト上でも「テスト配信」と表示され、実際の配信時の通知テキストを確認することが出来ません。

確認したい場合は「メッセージの削除」をすればOKです。

「テスト配信」の文字を長押しして、「削除」するとトークルームからテキストが消え、トークルームリスト上でも配信したい内容が確認できます。

❷テストアカウント

続いては、テストアカウントを活用する方法をご紹介します。

LINEには、テストアカウントという概念は存在しないため、正確にいうとテスト配信を行うためだけのアカウントをもう一つ作成する、ということになります。

作成したアカウントで、関係者のみが友だち登録している状態を作り、一斉配信を行うことで配信内容を確認する方法です。

アカウントは以下条件で作成します。

  • 契約プラン:フリープラン(月額0円)
  • アカウント名:【テスト】本番アカウント名
  • 友だち登録者:テスト配信を受け取る関係者

テストアカウント活用のメリット

テストアカウントを活用するメリットは「本番環境と同じ状況下で確認出来る」点です。

前述したテスト配信機能では、プッシュ通知テキストが確認出来ませんでした。

一方でテストアカウントでは、本番と同一内容を一斉配信で関係者に配信するため、本番さながらの環境でメッセージの確認が可能です。

ユーザー目線でしっかりと確認したい場合は、テストアカウントの活用をおすすめします。

テストアカウント活用のデメリット

テストアカウントの活用のデメリットは「工数がかかる」ということです。

テスト配信機能と異なり、実際にテストアカウント上での配信設定が必要です。

つまり、同じ内容を再度設定する必要があります。

ユーザー目線で、配信内容を確認できる点では安心感はありますが、配信工数が2倍かかる点を考えると、面倒に感じる方も多いと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本日は、LINE公式アカウントを運用する上で非常に重要な「テスト配信」についてご紹介しました。

繰り返しになりますが、LINEは他媒体と比較して、配信事故によるダメージが大きいです。

そのため少し面倒ではありますが、しっかりとテスト配信を行い、関係者間で配信内容の確認を行うことを推奨しています。

今回の内容が、少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです!

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