- LINE運用にかかる費用を把握したい!
- プラン改定の詳細を知りたい!
- 改定への対処法を知りたい!
2022年10月31日。
衝撃のニュースが届きました。
それは「料金プランの改定」
これはLINE公式アカウントを活用する全ての方々に対処を強いられる内容でした。
一部の利用者を除き、運用コスト増加に繋がる改定であったためです。
費用対効果が全ての集客施策において、コスト増加は一大事です。
そこで今回はLINE公式アカウントのプラン改定をテーマに以下について詳しくご紹介します。
- プラン改定の詳細内容
- 改定への対処法
本記事を読み終わるころには、プラン改定への理解が深まり、モヤモヤから解消されるでしょう!
LINE運用にかかる費用とは?
本題に入る前に、まだご活用頂いてない方のためにLINE公式アカウント運用する際の費用感をお伝えいたします。
LINE公式アカウントを活用する際の主な費用の内訳は以下3つです。
- アカウント利用料
- メッセージ配信費用
- ツール利用料
それぞれ費用感と詳細をご説明しますね!
アカウント利用料
アカウント費用は、LINE公式アカウントでどのプランを選択するかによって異なります。
2024年2月時点で提供されているプランは、以下の3つです。
コミュニケーションプラン | ライトプラン | スタンダードプラン | |
月額固定費(税別) | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数(月間) | 200通 | 5,000通 | 30,000通 |
追加メッセージ料金(税別) | 不可 | 不可 | 〜3円/通 |
プランによって利用できる機能に差はなく、違いは「無料メッセージ通数」及び「追加メッセージ料金」です。
プラン選定の基準は以下2つです。
- 積極的にメッセージ配信を行うか?
- 毎月何回配信を行いたいか?
❶が”No”であれば「コミュニケーションプラン」で問題ありません。
友だち登録しているユーザーさんとのチャットを通じたやり取りがメインで、メッセージ配信はほとんど行わない。
そう言った方は、コミュニケーションプランでも十分だと思います。
一方で❶が”Yes”の場合は❷の配信回数に応じて、ライトプラン・スタンダードプランの選択が必要です。
ライトプランは無料通数が5,000通で、それ以上を超える追加メッセージは不可です。
メッセージ配信は週1回(月4回)
友だち数が1,250人未満
上記に該当する場合は、ライトプランで十分です。
それ以上に配信を行いたい方はスタンダードプランにする必要があります。
メッセージ配信費用
続いてはメッセージ配信費用です。
この費用は「スタンダードプランをご利用頂いている方のみ対象」となります。
先ほどご紹介した3つのプランのうち、スタンダードプランのみが無料通数をこえた追加のメッセージ配信が可能になります。
そのためスタンダードプランをご契約の方は、アカウント費用に加えて無料通数を超える通数に応じた配信費用が必要となります。
追加メッセージ費用は「従量課金制」となっており、少し算出が複雑です。
従量課金制とは「配信すればするほど、1通あたりの配信費用が安くなる」という料金体系です。
具体的には以下の表のように、追加メッセージ配信数毎に1通あたりの配信単価が変動します。
※LINE for Businessより引用
追加のメッセージ配信を行う際は、「配信しすぎ」に注意してくださいね!
この表を見ると配信すればするほどお得!
と思って配信しすぎると請求金額が恐ろしいことになります。
スタンダードプランで無料通数以上の配信を行う際はぜひ以下の2点を意識して、予算調整することをお勧めします。
- 月間の累計通数はいくつか?
- その配信はどの程度の費用がかかるのか?
ツール利用料
最後は「ツール利用料」です。
LINEを活用していると以下のような悩みにぶち当たります。
- 誰が友だち登録してくれているか分からない…
- どこから友だち追加してくれたか分からない…
- 見込み客だけにメッセージ配信し、成約率を高めたい…
LINEを使いこなせば使いこなすほど、LINEの機能の限界にやるせ無い気持ちになります。
そのような問題の解決策が「APIツール」です。
APIツールとは簡単にいうと「LINEの拡張ツール」です。
LステップやLiny、エルメなどが有名ですね!
各機能を利用する際には、ツール毎に利用料が発生します。
このツール費用は、先にご紹介した「アカウント費用」「メッセージ配信費用」とは別となりますので、ご注意ください。
改悪!?料金プラン改定内容とは?
前章では、LINE公式アカウントを活用する際の費用内訳についてご説明しました。
そして、ここからがいよいよ本題です。
LINE公式アカウントのプラン改定についてです。
これは先ほどの内訳のうち「アカウント費用」にダイレクトに関わってくる内容です。
先ほどアカウント費用は3つのプランで構成されており、各プランで料金や無料通数が異なるとご説明しました。
実はこのプラン、2023年6月以降変更されており、その内容が改悪と言わざる負えないと話題になっています。
そこで変更前後で、具体的に何が変わったのかをご紹介します。
無料通数が削減
最も大きな変更点が「無料通数の削減」です。
以下に変更前の料金プランを掲載していますが、全プランにおいて無料通数が削減されております。
旧プラン | フリープラン | ライトプラン | スタンダードプラン |
月額固定費(税別) | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数(月間) | 1,000通 | 15,000通 | 45,000通 |
追加メッセージ料金(税別) | 不可 | 5円/通 | 〜3円/通 |
新プラン | コミュニケーションプラン | ライトプラン | スタンダードプラン |
月額固定費(税別) | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数(月間) | 200通 | 5,000通 | 30,000通 |
追加メッセージ料金(税別) | 不可 | 不可 | 〜3円/通 |
特に無料活用できるフリープラン(現コミュニケーションプラン)は、無料通数が1/5に削減されています。
これは一大事です。
改訂前は、無料プランであっても1,000通配信できたため多くの方にとってフリープランが最適解でした。
しかし無料通数が200通に削減されてしまったことで、明確にメッセージ配信数を削減せざる負えなくなってしまったからです。
追加メッセージはスタンダードプランの特権に
さらに追加メッセージ料金に関しても、改悪されています。
旧プラン | フリープラン | ライトプラン | スタンダードプラン |
月額固定費(税別) | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数(月間) | 1,000通 | 15,000通 | 45,000通 |
追加メッセージ料金(税別) | 不可 | 5円/通 | 〜3円/通 |
新プラン | コミュニケーションプラン | ライトプラン | スタンダードプラン |
月額固定費(税別) | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数(月間) | 200通 | 5,000通 | 30,000通 |
追加メッセージ料金(税別) | 不可 | 不可 | 〜3円/通 |
これまではライトプランであっても、1通あたり5円で追加メッセージが可能でした。
しかし改定後は、不可となっており追加でメッセージ配信を行いたい際はスタンダードプランに変更するしかなくなってしまいました。
プランの位置付けの明確化
私は今回の改定によって、3つのプランの位置付けが明確になったと感じています。
現在の各プランの位置付けは以下であると考えています。
コミュニケーションプラン
- 想定ユーザー:個人事業主
- 利用範囲:お客様とのチャットや月一回のお知らせ
ライトプラン
- 想定ユーザー:飲食店や中小企業
- 利用範囲:メッセージ配信での売上獲得(月2〜4配信)
スタンダードプラン
- 想定ユーザー:大手飲食店チェーンや大企業
- 利用範囲:メッセージ配信での売上獲得(月4配信以上)
これまでは、フリープランであっても1,000通配信することができたため、ほとんどのユーザーにとってフリープランが最適解でした。
しかしフリープランを廃止し、コミュニケーションプランとし無料通数を極端に減らすことでチャットに特化したプランになりました。
またライトプランも追加メッセージを不可とすることで、スタンダードプランとの差別化を行いました。
このようにプラン改定によって、各プランの位置付けが明確になり、運用目的に応じたプラン選択が容易になった言えます。
プラン改定の背景とは?
そもそもなぜこのような改悪とも言えるプラン改定が行われたのでしょうか?
これには明確な答えはありませんが、LINE社の公表している声明からその意図のある程度汲み取ることができそうです。
「LINE公式アカウント」は、企業や店舗がユーザーにとって「本当に欲しい情報」を届けることで、ユーザーひとりひとりに最適化された双方向のコミュニケーションサービスを目指しています。しかし、メッセージの一斉配信などによる一方的なコミュニケーションが多くなっていたことが、課題となっていました。このような課題を解決するため、これまで、企業や店舗がよりユーザーひとりひとりの興味や関心に合ったメッセージを届けられるよう、ユーザーの属性/行動に応じたメッセージ配信の多様化・高度化など、さまざまな機能追加・アップデートを行なってきました。
さらに、今後は企業・店舗とユーザーとの双方向の深い繋がりを生み出せるサービスを目指し、下記のような取り組みを進めていきます。
・「LINE公式アカウント」上のサービス利用情報やアンケート結果などのユーザーデータとの紐づけ※2による、より高度なメッセージ配信の最適化
・PayPayやYahoo! JAPANなどのZHDグループ各社サービスとの連携によるユーザー接点の強化
・業種特化型パッケージプランの提供
「ユーザーへの一方的なコミュニケーションの防止」
これがプラン改定の大きな目的であると考えています。
LINE公式アカウントは、ユーザーに直接メッセージを届けることができる反面、不快な情報を一方的に送りつけてしまう危険性もあります。
そして改訂前のフリープランでは、1,000通の配信が可能でありその傾向が多かった印象です。
それを是正するため、無料通数を削減しメッセージ配信に一定のコストをかける改定を行なったのだと考えています。
一方でただ単に無料通数を削減するのではなく、よりユーザーのニーズにあった情報発信を行えるように、今後の機能拡充に力をいれていく旨も記載されています。
2023年10月にLINEは、Yahoo!と経営統合しました。
今後はYahoo!の検索データを活用したメッセージ配信などができるようになることが予想されます。
このようにこれからのLINE運用では「ユーザーの好みにあった情報発信」がキーワードになるかもしれませんね!
プロが教える改定への対処法とは?
さて前章まででは、LINE公式アカウントのプラン改定の詳細についてご紹介しました。
その内容は多くの方にとって改悪と言わざるおえない変更となりました。
そこでここからは、プラン改定への対処法をご紹介いたします。
- そもそもプラン変更するべきなのか?
- 運用コストを節約する方法はないのか?
こう言ってお悩みにお答えする内容となっております。
ぜひプラン改定後の対応にお悩みの方は、参考にしてくださいね!
プラン見直しは必須
まず確実に行なって頂きたいのが「プラン見直し」です。
これはご契約しているプランに関わらずです。
特にフリープランをご契約頂いている方は、要注意です。
無料通数が1/5になったことで、これまでのペースでのメッセージ配信が出来ず、運用方針の転換が求められるからです。
必要に応じて、ライトプランへの移行もご検討ください。
以下に私のクライアント様にもご紹介している簡単プラン見直し3ステップをご紹介いたしますのでぜひ参考にしてください!
超簡単!プラン見直し3ステップ
プランの見直しは以下の3ステップで行います。
プランは自由に変更可能ですので、まずは気軽に見直しを行なってみてください。
STEP1:運用目的の再確認
このステップが最も大切です。
運用目的と言われるとちょっと面倒臭いと感じる方も多いかもしれませんがご安心ください。
LINEでの運用目的は主に以下の2つしかありません。
- お客様とのチャットでの連絡用
- メッセージ配信を通じた売上獲得
あなたはどちらでしたか?
ぜひこの機会に初心に帰って運用目的を考えてみて下さいね。
STEP2:月間の配信回数を決める
運用目的を定めた次は「月々の配信回数」を決めましょう。
LINE公式アカウントでは「月4回、週1配信」が定席と言われています。
それは配信回数が多ければ多いほど、ブロック率が高まる傾向にあるためです。
そのため多くても月4回を目安にしましょう。
その上で配信企画や作成工数等を鑑みて、あなたにあった配信回数を決めましょう。
STEP3:ターゲットリーチ数(≒友だち数)を確認する
配信回数が決まったら、最後に今のアカウントのターゲットリーチ数(≒友だち数)を確認しましょう。
ターゲットリーチ数とは、実際にメッセージ配信できるユーザー数です。
簡単に言うと、友だちの中でブロックしていないユーザー数です。
例えば売上獲得が目的である場合、すでにターゲットリーチ数が200人以上存在する場合、コミュニケーションプランでは一度もメッセージを配信が出来ません。
また5,000人以上の友だちがいる場合、無料通数が5,000通のライトプランでは心許ないです。
このように配信回数とターゲットリーチ数を考えてみると、どのプランにすべきかが見えてきます。
【参考】料金プラン早見表
前章では、プラン見直しのための3ステップをご紹介しました。
テキストでは何がなんだか分からない…
そんな方のために料金プラン早見表を作成いたしました。
ぜひ以下を参考にあなたにあったプランを見つけてくださいね!
通数節約術を使い倒す
さてここからは、限られた無料通数の中で運用効果を最大限発揮させる方法をご紹介します。
コミュニケーションではたったの200通しか配信出来ません。
もしあなたが、売上獲得を目的としている場合、かなりの節約術が求められます。
ライトプランであっても、追加メッセージ配信ができないため、いかに5,000通で売上を獲得できるかが重要になります。
私は普段クライアント様に広告予算を頂き、その中で売上最大化を目指す方法を模索しています。
私たち運用コンサルタントにとって、費用対効果こそがクライアント様からの評価軸であると言っても過言ではありません。
そこでここからは、費用対効果を高めるためにぜひ皆さんにもご活用いただきたい機能を3つご紹介いたします。
ぜひ運用コストが気になる方は、ご活用ください!
絞り込み配信
絞り込み配信とは、一定の条件にあったユーザーにのみメッセージ配信を行う機能です。
例えば男性だけ、女性だけといった配信や、前回のメッセージを見た方、見てくれなかった方のみといった配信が可能です。
絞り込み配信を活用することで、よりメッセージに興味関心の高いユーザーのみにメッセージを配信することが可能です。
LINE公式アカウントのメッセージ配信は大きく2つの方法があります。
- 友だち全員に配信する「一斉配信」
- 一定の条件に限定した「絞り込み配信」
一斉配信は、大きな川に大きな網を張って魚を捉える配信手法
絞り込み配信は生簀に移して、その中から魚を釣る
そんなイメージです。
なんだか絞り込み配信の方が効率が良さそうですよね!
絞り込み配信は、配信通数を抑えることが出来ることに加えて、より見込み客に近いユーザーに配信を限定することができます。
無料通数が削減された今、この機能の活用が運用効果を大きく左右します。
ぜひ次回の配信で活用してくださいね!
LINEVOOM
続いては「LINEVOOM」です。
LINEVOOMとは、2021年11月にタイムラインに変わって新たに登場した新機能です。
TiktokのYoutubeショートのように主に縦型のショート動画を楽しむ機能です。
このLINEVOOMの嬉しいところは「投稿無料・回数無制限」である点です。
メッセージ配信に限りがある中で、無料で何回でも投稿できるのは非常にありがたいですよね。
加えてLINEVOOMは友だち登録しているユーザー以外にもアプローチできるため、動画がバズれば、一躍人気アカウントになることも可能です。
ぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか?
改悪しても、やっぱLINEが良い!
いかがでしたでしょうか?
今回はLINE公式アカウントの料金プラン改定についてご紹介しました。
今回のプラン改定は控えめに言っても、改悪であると感じています。
事実、この改定を機にLINE公式アカウントの活用をやめてしまった事業者さんが多いです。
しかし私自身、この改悪を踏まえても
「LINEは活用すべき!」
であると断言できます。
その理由は以下です。
- ユーザーにダイレクトにアプローチできる
- リピーター獲得に適した機能が多数
- 即効性がある
ぜひこの記事を読んでいる方々には、改定を機に辞めてしまった事業者さんを尻目に、LINE公式アカウントを使い倒して頂きたいです。
そしてブログはそんな皆様にとって有益な情報を今後の発信してまいります!
本記事もその一助となれば幸いです!
それではまた次回の記事もお楽しみに!
もっとLINE集客について知りたい!
そんな方はぜひ私の書籍もご覧ください!
ブログ限定で、まえがきを無料公開しておりますので、少しでも気になって方は読んでみてくださいね!